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武道や格闘技において強くなるためには、読書や座学も大事な要素です。
稽古を積むことが第一とはいえ、そこに理屈も加わればより技への理解も深まりますからね。

著名な武道家の理念や歴史を学ぶことでモチベーションアップにも繋がります。
そこで武道・格闘技に関するおすすめの本を5つに絞って紹介してみました。
ちなみに、格闘技のオススメ漫画に関しては以下の記事にまとめていますよ。


おすすめ武道本①【木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか】
- 柔道史上最強とうたわれた木村政彦
- 日本のプロレス界でスーパースターとして名を馳せた力道山
この2人は「昭和の巌流島」と呼ばれた世紀の決戦で拳を交えましたが、力道山の圧勝(というより凄惨な血まみれショー)で不可解な結果に終わったんですよね。



プロレスショー的な要素もあったとはいえ、リアルな実力では木村政彦に圧倒的な分があったと言われていたのに…。
筆者の非常に緻密な取材と調査により、それまで語られることのなかった真相に迫っています。



木村政彦や力道山の生涯が丁寧に語られているのに伴い「100年以上に及ぶ柔道の詳細な歴史」まで学ぶことができますよ。
ちなみに、自分が携わっている空道の創始師範である東孝(あずまたかし)先生のインタビューが掲載されているのも嬉しいポイント。


木村政彦および「昭和の巌流島」は柔道だけでなく、あらゆる格闘技の歴史に影響していると言っても過言ではありません。


ですから柔道やプロレスだけでなく、
- 空道
- サンボ
- 総合格闘技(MMA)
などなど網羅的に触れられており、読み物としても非常に面白いのです。



著者・増田俊也氏の柔道に対する想いが強烈に伝わってきて、胸が熱くなること間違いなし!
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おすすめ武道本②【孤塁の名人】



著書の津本陽(つもとよう)氏はなんと剣道三段、抜刀道五段で武道に非常に造詣(ぞうけい)が深いのです。
リアルな斬り合い描写のある、剣豪小説に定評がある人なんですね。
そんな大東流合気柔術の宗範(そうはん)・佐川幸義(さがわゆきよし)氏の神技の秘密に迫っているのがこの本。
合気柔術とは
合気柔術は合気道の基になった武道で、武田惣角(たけだそうかく)という武術家によって創始されました。
佐川幸義氏は武田惣角に直接師事したことでも有名。
合気道に関しては以下の記事も参考にしてみてください。





佐川幸義と言えば触れたりひねったりしただけで相手をふっ飛ばしたと言われる神業の持ち主!



著者は直接、佐川道場に通い詰めて実際にその目その体で佐川氏の神技を体験したんだよね。
そのため、非常に説得力がある内容となってます。
ちなみに、佐川氏と合気について書かれた著書は他に「透明の力」が有名であり、こちらもおすすめです。
佐川氏の高弟である木村達雄氏によって書かれた名著ですね。
佐川先生は道場経営者として合気を広めることよりも、ひたすら技を磨く求道者であることを選んだ方でした。



だからここまで合気の真髄に迫った本というのは珍しい。武道に携わる方は是非、一度は読んでみてほしいです!
おすすめ武道本③【誰でも勝てる!完全「ケンカ」マニュアル】



タイトルだけ見ると、街のケンカ自慢が書いたような印象だね。



そうだね。実際には空手のいち流派である士道館の館長・林悦道(はやしえつどう)氏による著書だよ。
林氏は戦後、米兵やヤクザが取り仕切る激動の時代を生き抜いてきました。



当時は今よりもずっと無法地帯でケンカなんて日常茶飯事だったらしいよ。



そんな中、百戦錬磨で名を馳せた達人なんだね。
実戦を重ねる一方で、空手や古流柔術といった武道の研鑽(けんさん)をかさねてきたそうです。
そのため、通常の格闘技では思いもよらないような技が満載。
たとえばマウントの返し方でこういうものがあります。
古流柔術がベースの技だそうですが、柔術やMMAのマニュアルにはおそらくない技。
非常に興味深いですね。
あるいは「弱者を装う」という格闘技の試合では到底使うことのできない有効な護身術も書かれています。
格闘技や武道の経験者でも目からウロコで、非常に楽しめる内容となっていますよ。
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関連しておすすめの護身術を紹介している記事もありますので、こちらも参考にされてみてください。




おすすめ武道本④【謎の拳法を求めて】
漫画「拳児(けんじ)」の原作者で有名な松田隆智(まつだりゅうち)氏が、それまでは謎につつまれていた中国武術のルーツの数々を赤裸々につづった一冊。
この著書によって、日本で中国武術が広く普及したと言われます。
- 八極拳(はっきょくけん)
- 太極拳(たいきょくけん)
- 形意拳(けいいけん)
- 螳螂拳(とうろうけん)
などの中国武術だけでなく、筆者が実際に門戸を叩いた日本武術の数々も紹介されています。
特に「凄い武術だ」と絶賛されていたのが、
- 薩摩示現流(さつまじげんりゅう)
- 諸賞流(しょしょうりゅう)
- 柳生心眼流(やぎゅうしんがんりゅう)
- 大東流合気柔術
なんですね。
また、思わずうなずいてしまうような武道あるあるも。
- 武術の技術的な解説
- 武術の歴史や背景
などなど様々な角度から楽しめる武道家必読の書ですよ。
おすすめ武道本⑤【システマを極めるストライク!】
ロシアの合気道と言われるシステマ。
その攻撃面のテクニックに着目した解説書です。


システマの創始者はミカエル・リャブコという旧ソビエト連邦の軍人として戦地をくぐり抜けてきた達人。
この著書ではその第一の高弟であるヴラディミア・ヴァシリエフ氏へのインタビューで全面構成されています。



通常の格闘技や武道の考えでは想像しがたい、目から鱗なテクニックや考え方が満載!
ちなみに以下の記事は、福岡のシステマ道場に体験入門した際のレポートなので、併せて参考にしてみてください。


相手を制圧するための殺人術としての面もありつつ、近年はどちらかというと平和な日常にも活かせるストレス緩和術としても知られているようです。
リラックスに欠かせないのは呼吸であり、この本では様々な呼吸法についても解説されているんですね。
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おすすめ武道本まとめ
最後にそれぞれの著書がどんな人におすすめか、まとめました。
著書名 | おすすめの人 |
木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか | 柔道や近代格闘技の歴史に興味がある人 |
孤塁の名人 | 合気道、合気柔術に興味がある人 |
誰でも勝てる!完全ケンカマニュアル | 実戦的な護身術に興味がある人 |
謎の拳法を求めて | 中国武術に興味がある人 |
システマを極めるストライク! | システマに興味がある人 |
このようになります。



あえてこの中から1番良かった本を選ぶなら?



「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」かな~。ドキュメンタリーというより壮大なストーリー長編だね。
この本はとにかく著者の柔道への想いが凄まじく、読み終えた後には感動すること間違いなしです。



ただボリュームが凄いので、もっと気軽に本を読みたいという人には「誰でも勝てる!完全ケンカマニュアル」を推しますよ。
護身術としても有用な技の解説に加え、著書の略歴や歴戦の記録がユーモアたっぷりに描かれ、興味深く読み進められますよ。
また、格闘技がテーマのオススメ漫画に関しては以下にまとめています。


あわせて参考にして頂ければ、稽古のモチベーションアップ間違いなしでしょう。






コメント
コメント一覧 (2件)
書籍「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」には、感動をしました。力道山の試合を直接見たことはなかったですが、木村先生を二流レスラーと思い込んでいました。牛島先生の内弟子となり、常人を超えるトレーニングで投げ技、寝技、関節技どれも、無敗を誇る柔道の至宝であり、あの柔術家エリオ.グレーシにブラジルで完勝していることも知らなかった。戦争がなかったら、偉大な柔道家として名を残していたはずが、悔しい限りです。本もよいのですが、劇画KIMURAは、ストーリーが同じで、戦前の情景がビジュアルとして迫ってくるので、読みやすく、とてもよいです。
劇画KIMURAはまだ読んだことがありませんでした。面白そうですね!
原作は、僕が武道に最も打ち込んでいた時期に読みました。
木村先生の常人離れした稽古量に刺激を受け、練習に励んでいたのを思い出します。
ちなみに「七帝柔道記」もめちゃめちゃ好きです。
コメントありがとうございました!