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本記事では「胸ぐらを掴まれた時」の対処法について網羅的に書いています。
相手の掴んでいる手を振りほどく護身術を3つ紹介。
さらに、腕や手首を掴まれた時の対処法もあわせて紹介していますよ。
加えて、
- 胸ぐらを掴む行為は暴行罪になるのか?
- 胸ぐらを掴まれた側はどこまでの反撃が許されるのか?
- 胸ぐらを掴まれた側の正当防衛の範囲とは?
このような観点からも解説しています。


胸ぐらを掴まれた時の対処法①【腕を巻きつける】

腕を内側から巻きつけ、掴まれた手をほどきます。
- 脱力して重心を落とす
- 全身を使って腕を回す
腕だけ回しても強い力は生まれませんので、全身を使って大きく回しましょう。
スピードと勢いをつけること、そして隙間なく巻きつけることが大事です。
ゆるゆるだと力は生まれませんからね。
ぎちぎちに巻きつけられた相手の手は、掴む力に限界がきてしまい、離すしかなくなるのですね。

ただし、手をほどいただけでは油断しないこと!
再び向かってくることが予想されます。
ですから次の行動とセットで考えましょう。
- 距離を取って逃げる
- 声を上げて助けを呼ぶ
あくまで掴まれた状態を脱出する技術ですからね。
【応用】腕ひしぎ腕がため
相手の腕に巻きつけたら「腕固め」という技に移行することもできます。




手首と肘の中間あたりに巻きつけます。
相手の手首を自分の肩で押し、肘を両手で内側に引きましょう。
すると肘関節が極まります。
あるいは肩を極めるバージョンもありますよ。


この場合は腕をより深く差し込みます。
クラッチした両手で相手の肩を下げつつ肘を上げます。
するとオモプラッタのように肩関節が極まるんですね。



そのまま破壊すれば過剰防衛になりますが、切り抜ける手段として使うのは良いでしょう!
関連して、腕ひしぎ十字固めの基本については以下の記事にまとめていますよ。


胸ぐらを掴まれた時の対処法③【手首を極める】
この技術は、士心館の林悦道館長の著書「誰でも勝てる!完全ケンカマニュアル」から抜粋しています。
胸ぐらを掴む動作は主に2種類ありますね。
- 掴んで押し込む
- 掴んで引きつける
これは引きつけられた際に威力を発揮する技です。
出典:林悦道「誰でも勝てる!完全ケンカマニュアル」
- 相手の手首を両手で固定する
- 体重を浴びせる
手首の固定の仕方は、相手が右手で掴んできた場合は以下になります。
- 左手で相手の手を掴む
- 右手で相手の手首を掴む
この本には他にも様々なバリエーションが載っていますよ。
興味のある方はチェックしてみてください。
オススメの武道に関する本は、以下の記事でも色々と紹介していますので、こちらも参考にされてみてくださいね。


胸ぐらを掴まれた時の対処法④【指を掴む】
「指掴み」は護身において非常に効果的です。
手全体で一本の指を掴まれたら、多少の力があっても抵抗できません。
体重をかければ折ることだってできるのです。



狙い目は、他の指と離れている親指ですよ。
独立しているため、より掴みやすいのです。


掴む際は小指と薬指を中心に力を使います。
隙間に食い込ませ、相手の指をはぎ取りましょう。
指を掴めたら、関節の反対方向へ思い切り力を入れれば、相手は掴んでいられなくなるのですね。
腕や手首を掴まれた時の対処法
やはり旋回して巻きつけることで解くことができます。
出典:伊藤祐靖「女性のための護身術」
画像は「女性のための護身術」という本からの出典です。
元自衛官で軍事コンサルタントをされている、伊藤祐靖さんが書かれた護身術の本なんですね。
- 掴まれた手を内側から回す
- 相手の手に巻き付ける
相手は掴んだままだと、腕や手首の可動範囲に限界がきて掴んでいられなくなるんです。
やはり大事なのは全身を使うこと。
腕の力だけでは大きな相手にはかないませんからね。
ちなみにこちらの本にも様々な護身術がのっていますよ。
腕を掴まれた時の対処法は、以下の記事でもまた別のやり方を紹介していますので併せて参考にされてみてください。


胸ぐらを掴まれた時の正当防衛の範囲
この項では胸ぐらを掴まれた時、どの程度の反撃なら許されるのかについて書いています。
胸ぐらを掴む行為は暴行罪になる?
胸ぐらを掴む行為は、暴行罪になるとされています。
以下は刑事事件を専門に扱う法律事務所のWEBサイトからの引用です。
暴行罪は傷害罪よりも刑罰が軽くなっています(2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金,又は拘留・科料)。ただ,相手の胸ぐらをつかむ行為や相手を突き飛ばす行為だけでも犯罪が成立してしまいますので,自分では犯罪のつもりがなくても,いきなり警察の捜査を受けてしまうことがあります。
胸ぐらを掴む行為への正当防衛の範囲は?
正当防衛の成立には、以下5つの条件にあてはまる必要があります。
- それが不正の侵害にあたるか
- 急迫性はあるか
- 防衛行為の必要があるか
- 防衛行為の相当性はあるか
- 防衛の意思はあるか
問題はどこまでの行動がこれらに当てはまるかです。
実際その定義は曖昧で、その時々の状況を見て判断されることが多いのですね。



ざっくり言うなら「相手の攻撃を超える威力を持つ反撃は許されない」と考えられます。
ですから、胸ぐらを掴まれた程度ではまともな反撃はできません。
胸ぐらを掴まれた時にできそうな反撃
できることと言ったら、
- 優しく投げる
- 手を振りほどく
このくらいでしょうか。
もちろん殴ったりすれば過剰防衛です。
ですから考え方としては、
- 相手に危害を加えるつもりで反撃しない
- 反撃ではなくその場を切り抜けることが大事
このように考えるのが良いでしょう。
暴行の証拠を残す
録音・録画など記録はすぐ残せるようにしましょう。
裁判になったら有利に働くのは間違いありません。



スマホで撮影した記録がきっかけで、逮捕につながるケースも多いですよね。
または職場のトラブルで、上司に掴まれるなんてこともあるかもしれません。
そのような時は、特に力で解決を図ってはいけませんね。
街で酔っぱらいに絡まれるくらいならともかく、お互いの素性を知っている職場であれば、裁判などに発展する可能性もより高いでしょう。
ですからやはり記録を残す心がけが大事になります。
胸ぐらを掴まれたら現行犯逮捕はある?【経験談】
胸ぐらを掴まれた時、そこに警察がいたら現行犯逮捕するのかどうか?
結論を言えば状況によります。
ですが大人の男性同士の掴み合いなら止めに入るだけで終わることが多いです。
しかし女性や子供が大人の男性に掴まれていたら現行犯逮捕も十分ありえるでしょう。
つまり力の差や深刻さの度合いによって判断されやすいことは確かです。
胸ぐらを掴まれた経験談
15年以上前ですが、武蔵溝ノ口の駅前でチンピラに因縁をつけられたことがありました。
友人達と立ち話していただけなのですが「ここ誰の場所だと思ってんだ」とつっかかってきたのです。
私はイキって「お前に関係ないだろ」的なことを言ったところ、即座に胸ぐらを掴まれたんですね。




誰かが知らせたらしく、すぐに警察が来ましたがチンピラをなだめるだけで終わったんです。
まあそれはそうかもしれません。
いくら暴行罪とはいえ、胸ぐらを掴むだけでいちいち逮捕していられないでしょう。
しかし先述の通り、女性や子供が被害者である場合はこの限りではないはず。
ちなみに、この体験談については以下の記事や動画でより詳しく紹介しています。


胸ぐらを掴まれた時の対処法まとめ
胸ぐらを掴まれた時の護身術的な対処法は以下。
そして以下のポイントにも注意しておきましょうね。
- 胸ぐらを掴む行為は暴行罪になる
- 相手に危害を加えるつもりで反撃はしないこと
- 相手を倒すことよりその場を切り抜けることが大事
護身術に関して言えば、ただ知識を身に着けただけで実戦するのは難しいでしょう。
それでも役立つことがあると考えます。
例えば「指を掴む」というのは訓練なしでもある程度は有効なのです。
しかし知らなければ、そんな発想すらわかないですよね。
また、護身術に関しては合気道を思い浮かべる方も多いと思います。
護身術としての合気道に関しては別に記事を書いています。
あわせて参考にしてみてください。






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